家づくりは一回では成功しない(218回)-家づくりでも力関係はある [我が家]
2022.12.10
こんにちは。
もう夕方になってしまった。昨日はパーゴラの塗り替えでご迷惑をかけたお隣に、少しばかりのお菓子を持参し、その足でランニングをやってきた。2週間ぶりとなってしまった。寒いとついつい億劫になるね。
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今回はパーゴラのペンキ塗りということもあり、まかり間違っても被害を被ることは少ないというか、住み方における被害を被ることはないので、ホームページを頼りに発注をかけた。
1)連絡:メールで問い合わせ。相手の対応の速度をここで計測。ここで返信の遅い会社はまずダメと踏んでいい。
2)概要:ホームページの様子は仕事の善し悪しに直結することはないが、余りに陳腐なホームページの会社は、やはり誰でも踏み出すのに躊躇することは間違いない。
3)メンバー:スタッフが何人いるか?従業員の様子を載せているホームページも結構あるので、従業員がいるか、いないかも判断材料になるかもしれない。
4)所在地:その会社が自宅から遠いか近いかというのも大きな要素になる。特に何がしかをつくってもらう場合は、不都合が出てときに、相手の会社が北九州であっては、スムーズに連絡を取り合えなかったりしてストレスが溜まる。(北九州の方は関東に・・・ということになる)
そんなことを考えながら業者を決めるわけだが、今回、びっくりしたのは、ホームページは立派。かなりページ数もあり、何層も深くなっているホームページでありながら、その方はワンマン(とは言っても女性だったが)であった。つまり、一人で受注し、それをグループというか、連携をとっている業者さんにお願いするという段取りであった。
今回、1度決めた日があいにくの雨で中止となった。先方は日祭日を指定してきたが、こちらは平日でないと駐車場の関係で無理だといって平日を指定した。そして10日以上経ってやっと日にちが決まった。詳細は分からないが、予想をしてみると、業者は平日、自分たちの仕事をやり、その合間というか、手が空いたときにパーゴラのペンキ塗りをやったという感じであった。つまり、私が頼んだホームページが立派な会社の方は一人であり、組織上上位であっても立場上は弱く、お願いしている協力業者の方々は、スケジュールが空いたときに、彼女の会社の仕事を入れるという感じであった。
つまり、家づくりのとき、この力関係がかなり物をいう。
依頼会社が力関係において優位というか、多くの仕事を協力会社さんにお願いしている関係ならば、協力会社さんは自ずと、その依頼会社に従わざるを得ない。たくさん仕事をいただけるわけだから、取りこぼしなく一生懸命やるという構図はご理解をいただけると思う。
依頼会社の仕事数が多い会社はどこか?それは当然、大手さんということになる。ここではあえて名前は上げないが、皆さんご存じの会社が、それに該当する。
以前に、かなり大がかりなリフォーム(既存住宅の6割)をやったとき、大手のリフォーム会社に頼んだが、こちらを待たせるような段取りは一切なく、すべて順当に早く物事は進んでいったし、こちらの無理難題も一生懸命考えてくれ、こちらが待つというスタンスはなかった。
もちろん、この力関係がすべてだとは言わないが、欠陥工事とか、不都合があった場合、責任の追及は必須であり、そこに住まう住人が不都合なく住まうことができることが当然の帰結であって、それをやり得る業者は、ホームページの立派でも、メール返信の早さでも、従業員数でもなく、大手か、中小かが、その別れ道であることは間違いない。
では、大手に欠点はないかというと、それは設計力だ。これはどこもどういうわけか同じような気がする。私は設計士ではないので、もっともらしいことを書くとミスリードになってしまうので、詳細は書かないが、CAD図面を使う方法が一般的というか、安直に設計できるが、それは我々の意を酌んでくれるかというと、それは遠く及ばない場合が多いのではなかろうか。
我々は今日、知らない道ではナビを使うのが一般的になった。これは徒歩であっても、車であっても同様に、ナビという便利なものを使えば使うほど、その道を覚えなくなったと同じことが設計士にも言えるのではないか。つまり、自分で考えて、悩み抜いて道を(この場合は図面を)導き出していくわけであって、それを機械が、アプリが出してしまうと、そこには私たち消費者が望む間取りが描き出されてはこないという最大の欠陥が生まれてしまったことも事実のような気がする。
・・・・ともっともらしいことを書いてしまうと、設計士諸氏の反発をいたたくことになるが、事実は事実として、そこは書いておきたい。今回、私の家でも、その創造力、施主の意向を汲み取れないことが、複数の食い違いとなって建物に現れてしまった。できてしまった物体は、ゴム消しで消すわけにはいかないわけで、「どうしてくれるんだ」と息巻いても後の祭りであることを忘れてはいけない。ここは慎重にも慎重に意見交換をし、自分たちの価値観を相手に刷り込ませ(十分に理解させ)、何度も何度もしつこいぐらいに確認をし続けなければ、家づくりは成功しないと言っておきたい。