SSブログ

極める(究める) [新卒・転職]

2019.9.19

こんばんは。

今日は庭仕事、思った以上にはかどらなかったがやれた。日中は日差しはあるものの夏のそれとは全く別物となった。

台風が来ない穏やかな日があってもバチは当たるまい。でも、停電の地域が同じ県内にあると思うと心は余り晴れず、心のピーカンには程遠い。


----・----・----


こんなことを言うと「年寄りの冷や水」だと言われそうだが、こんなことぐらいしか老人である私には言えないのだから、一応、思いつくままに書く(言う)ことにしよう。


人は何かの生業で生きていく。

生業(なりわい)とは生活の糧だ。腹が減ったからコンビニにおにぎりを買う。それで腹が満ちれば、元気が出る。しかし、そのおにぎりを買う金がないこととなると、それは困りものだ。

小学生なら、中学生なら、高校生なら親にねだればいい。しかし、社会人と言われる22歳以上(18歳かも)なら、親のスネをかじって生活することは余り大声で威張れる行為ではない。だから働いてお金を稼ごうと誰もが思う。しかし、お金を稼ぐには自分の体、頭を提供し、その交換物としてお金をいただかなければいけない。頭のいい人間はその頭脳を提供し、お金を得ればいい。それは弁護士かもしれないし、大学教授の先生かもしれない。自分の頭脳を売る。これは効率がいい。稼ぐにはもってこいだ。

残念ながら、その頭脳、売れるような、買ってくれるような頭脳でない場合はどうするか。

自分の体を提供する。それはコンビニの店員かもしれないし、新聞配達かもしれない。ビルの保安員かもしれないし、高速道路の清掃員かもしれない。電車の運転手もあれば、牛丼屋の店員もいれば、ラーメン屋もいる、スーパーのレジ打ちもいるだろうし、電車の運転手もいる。不動産屋もいれば、宅配便の運転手もいる、飛行機のパイロット、ゴミ収集車の運転手もそうだろう。どの職業にしても、それはすべて自分の体を提供することで対価を得る。世の中のほとんどの人たちが自分の体を提供し対価を得ている。

「職業に貴賤なし」と言う言葉がある。「貴賤」とは身分の高い人と低い人を指す。つまり、「職業には身分の高い・低いはないんだよ」と言っているらしいが、残念ながら、それはきれいごとだ。

弁護士とごみ収集車の人間、二人のうちどちらかを選べと言ったら、あなたは、世の人はどちらを選ぶであろう。間違いなく弁護士であろう。誰も好き好んでごみ収集車の人間を選ぶはずがない。

しかし、皆が皆弁護士になれるわけではない。そこには無常にも選別というシステムがある。

じゃ、どうする??

弁護士になれた君はいいが、なれなかった僕はどういう人生を送ればいいんだということになる。

が・・・・・・・・・・・・果たして、本当にそうであろうか。

人生は捨てたものではない。人には適材適所という言葉がある。天は人に二物を与えずという諺もある--先日「あいつ今何してる?」で二物を与えられていた人がいたが、それは全くの例外だ--それは余談として、言いたいことはここからだ。

どんな仕事でも「極める」という仕事がある。世の中のほとんどの人は仕事をしているが、それが対価を得ていようが、得ていまいが、「極める」をしているか、していないかで、その人の輝き(価値)は違ってくることを忘れてはいけないということだ。

「極める」ということに対して、その進級試験はない。全くのフリーランスな地位だ。その地位に自分がいるか、いないかということ自体、その人も意識をしていないのが「地位・極める」だ。

先日、東北道を走っていたときのこと。パーキングリエリアのトイレに入った。今はどこのトイレもきれいではあるが、2~3時間掃除をしなければ、途端に悪臭を放つ、それがトイレだ。

そのトイレは芳香剤ではない何か違った匂いがしていた。用を足した。ちょうど清掃をされていた方がいたが、何とも芳しい香りがしていた。それはサンポールでも、消臭力でも、ファブリースでもない匂いだ。

花があった。生花であった。それも6か所も置いてあった。自分は納得した。そうか、この生花の匂いだ。

私「いい匂いがしますね」

清掃員「今、掃除したばっかりですから」

私「でも、芳香剤の匂いではないですね」

清掃員「特別に何も・・・・」(ご本人は気がついていない様子)

私「このあたりのPAでは一番きれいで気持ちがいいですね」

清掃員「そうがですか ありがとうございます」

その生花は高いゴージャスな花ばかり・・・・・・・・・・・・・・・・・ではなく、パーキングエリアの裏山に咲いているような野の花だった。どれも見たことのあるような、私の庭にも放っておくと咲き放題に咲いてしまうあの黄色い花とか、白い花、そんなものばかりであった。

あの方(そのサービスエリアの清掃員)たちは、「たかがトイレ清掃員」でしかないけれど、その道を極めた「されどトイレ清掃員」であり、堂々と自信を持って仕事をなさっていた。

どんな仕事でも「極める」「究める」こと。これが一番の財産なのだと思う。

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント