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面を抑える [医療・介護]

2019.11.15

こんばんは。

母の介護をお願いしているときに思ったことがある。それは誰もが考えることで、取り立てて言うのもおこがましいが、果たして役人さんは考えているのかと思う節があるので書き留めておく。

これは前にも書いたと思うのだが、やはり介護は面で考えなければいけないということだ。

昨今、病院は長期入院ができない。これは病院側の都合で、病院の収益を上げるためという一国民としては全く許せない理由で事が行われている。まあ、それは今回の話の中心ではないのでここで納めておく。しかし、その結果、在宅介護となる。介護度によって自立できる方から100%介護が必要な方まで5段階に分かれていることは皆さんご承知のとおり。当然、医者、看護師、ヘルパーの皆さんのご協力を仰ぐこととなる。昨今、人口減少の弊害から働き手がいなくて介護業界は四苦八苦していることもご承知のとおり。それにより、外国人の働き手を大量に増やそうと政府はやっきになっていることもご承知のとおり。しかし、語学という壁が外国人にはかなり厚い壁となっていることもご承知のとおり。その厚い壁は右から左へと働き手を増やす打ち出の小槌にはならず、依然大きな壁だ。

じゃ、どうするの?・・・・・その知恵がない。そりゃそうだ。国のお役人が3Kとも5K---テレビではないよ----そんな職場に足を踏み入れ、現場研修をしようと思うような殊勝な人間がいるわけもなく、机上作業ばかりのものだから、なかなかよい知恵(案)が出てこない。それは当然のこと。何でも現場だ。現場を見ることで事実がわかり、解決策が出てくる。この言葉は皮肉にもあの森田千葉県知事が「現場で」と言っていたことを思い出す。彼と同列には見てほしくはないけど・・・・。

今の介護の現状を見ると、A業者がa宅に介護訪問する。B業者がb宅に介護訪問をする。A業者はa宅に来るのに車で30分かかる。B業者はb宅に車で30分かかる。しかし、A業者はb宅へ徒歩1分。B業者はa宅へ徒歩1分。しかし、A・B業者ともa・b宅のバーター協定はしない。

言い換えれば、A業者はa宅の介護をするために(介護時間を1時間として)1時間30分かかることになり、B業者はb宅の介護をするために(介護時間を1時間として)1時間30分かかることになる。それをバーターするとどうなるかというと、A・B事業者とも、それぞれ1時間で済むということだ。もちろん、介護度がイコールばかりではないので、そうは簡単にいかないという声もあるであろうが、それはお上の仕事で、お上がお金を出している以上、お上の裁量が最上位になることは当然であり、それにより、介護事業者の負担(人数手配、要員確保等)は相当数減り、ヘルパーさんの時給単価も当然上がり、最終的には国民により質のよい、いいサービスが提供できることになることは明白。

今は群雄割拠で、いろんな業者が入り乱れ、入れ代わり立ち代わり交錯しているのは誰もが目にしていること。そういう状態は、そろそろ終わりにするべき時期に来ていると思う。

ここにあるヘルパーの声を載せておきたい。

私「どうですか?最近は忙しいんですか。」

H「忙しいには忙しいんですが・・・」

私「そうだね。忙しいのはほどほどがいいね」

H「違うんです。忙しいのは移動で忙しいんです。移動です」

私「移動?いいじゃない。拘束時間でしょう。満額もらえないとしても、50%か出るでしょう、当然」

H「そんなわけないですよ。移動時間は出ないんです。0です」

私「えっ、ガソリン代は出る?」

H「ガソリン代は出ます。3キロとか、5キロで幾らって出る」

私「じゃ、5つの家を回ると5つの移動時間(無給時間)ができるっていうこと?」

H「そうです」

私「それぞれの移動時間が30分で、それぞれの介護時間が1時間だったらどうなるんだろう」

H「介護時間が5時間で、移動時間が2時間半です」

私「もらえるお金は?」

H「5時間だけです」

私「時給に直すと、時給1000円なら666円にしかならないことになるね」

とこんな会話を交わした。つまり、ヘルパーさんの移動時間は時給に組み込まれないらしい。これはすべてではないだろうが、そういう事業所は幾つもあるということか。これじゃ、心意気と崇高な思想だけではやっていられないよね。

加えて言うと、このヘルパーさんはまだ自宅なり、事務所には帰っていない状態(5件目が終わった状態)で、そこから帰る時間を加えて、初めて仕事が終了することになる。

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