原発事故6年目に思うこと--愚かしい日本 [生活]
2017.3.12
今日のテレビで耳を疑うような内容があった。
「東電給与上昇、役員報酬も上昇」とあった。
別に他人が幾らもらおうが、私の知ったことではない。大きなお世話だと当事者は言うし、私も同じ思いだ。自分でお稼ぎになったんだからお好きにどうぞ。
しかし、この件はそうはいかない。自分たちの判断で、自分たちの技量を信じて行った仕事、外に向かっては「安全な原子力」と言い続け、押しつけ続けた。それがすべて間違いだったわけで、それが「想定外」という言葉で片づけられ、誠心誠意し償うと言ったのは3年前ぐらいか。それが今では補償は次々打ち切られ、除染も中途半端。しかも、最大の元凶の施設本体はまだ手もつけられない状態だ。メルトダウンという言葉を使うなという言葉遊びに終始し、それが重大な過失を生んだということに対しても「モウシワケアリマセン」という言葉で片づける。それに対し、地団駄を踏んで憤るしかない市町村長たち。みんなあきらめてしまったのか。
それをいいことに、東電関係者の給与が毎年毎年少しずつ上がっている現実。それは私たち国民が幾ばくかをかぶっているし、新電力会社もかぶっているから、電気自由化によって東京電力以外に電力会社を選んでも、結局はこの値上げの網をかいくぐることはできない。
近隣住民への金銭的補償も、物的補償も、精神的補償も完全ではなく、自然環境(空気、土、水、海水、魚)への償いも完全ではない。ましてや自分の施設に対する修復も完全にできていない。
喉元過ぎれば・・・なのか。
「マスコミも取り上げることをやめたし、国会前の反対運動も下火になったしね、わからないさ。大丈夫、大丈夫、そっとやりゃわかりゃしないよ。原発も次々に再開できそうだし、料金も値上げしたから、収益も確保できたし、めでたしめでたしだ。新電力も派手にやっくれれば隠れ蓑になる。」なんていうヒソヒソ話が聞こえてきそうだ。
ドイツは国家を上げて原発をやめた。
東芝のウェスチング社(アメリカ原子力メーカー)買収、三菱、日立は皆原子力関連メーカーで、外国に技術をバンバン輸出している。
せっせと彼らは企業の大切なものを守り、政治家は国民の声を隠し続ける。
日本はまた大切なものを捨ててしまった。
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