走っているといろいろことに遭遇するね [ランニング]
2016.8.14
先日、ランニングコースの帰り道、学校の塀の角に座り込んでいた人を見かけた。お盆前の早朝で通勤の人たちもパラパラと通っていた。皆何事もないように通っていたので、一休みしているのかと思い、私もそのまま通り過ぎようと思った。
彼の外見はボサボサ頭、歳の頃70代、身なりは決して良いとは言えず、この暑い日に長袖の立て襟のフリース?地ジャンバーを着ていた。手は水虫のようにぼろぼろと皮がむけていて、決して清潔そうではなかった。しかし、路上生活者ではなさそうでセカンドバックを持っていた。顔つきは目がギロリとしていて、ちょっとおっかなそうな、外人ぽい顔をしていた人だった。これでは、通勤途中の人が声をかけるわけもない。
「どうしました?」、「どこに行くんですか?」、「歩けますか?」と矢継ぎ早に質問したが、答えはなかなか返ってこない。
「救急車を呼びましょうね?」、そこでようやく、「いいよ」と手を横に振り、腰を上げようとしたんです。だけど、腰は上がりません。私は119を押しました。携帯では初めてです。
「緊急ですか? 救急ですか?」
「救急です」
「場所はGPSで大体確認していますが、場所を教えてください」
「〇×学園と△□高校の間の道路です。」
「----」
「角に公園がありますよ。」
「あっ、わかりました。」
「救急車が来るまでいますから。」
「では、△□から救急車を向かわせます。近くに来たら誘導していただけますか」
「はい、大丈夫、待っています。」
「携帯の番号とお名前をお願いします。」
と言った後、すぐに救急車がかけつけてくれました。
その間、叔父さんと話をしました。
「どこに行くんですか?」
「〇バツ病院」
「歩いていくんですか?」
「駅に行ってタクシーに乗るんだ」
「わかりました、救急車で連れて行ってもらえますよ。」
この後、救急隊員と話をしていました。保険証もポケットにちゃんと入れてありました。
どういう生活状態かはわかりませんが、きっとお一人の生活だったんでしょうか。外から見える皮膚は皆赤っぽい色をしていたので、きっと熱中症にかかっていたんだと思いますが、何か痛いほど、彼の気持ちがわかるような気になって、切ない思いをいたしました。
みんな平等に年をとって、自分一人で生活をし、人の世話にはなりたくもなく、しかし、老いには勝てず、誰かの世話になっていく。
私も近いな、幸いにして、子どもや孫はいるけれど、彼らの世話にはなりたくないな。息子に下の世話をしてもらうなんて考えたくもない。ましてや嫁さんにしてもらう状況を考えると申し訳ないというか、恥ずかしいというか、・・・という理由で「嫌だ」という言葉になってしまうが、長く生きるということは、やはり罪なのかなと思う次第。
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