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介護の本音(2) [医療・介護]

201.10.8


こんにちは。

秋めいてきましたねと言いたいところだけど、全然そうはならない。温暖化は迫っていると耳に蛸ができるくらい言っているのに、変える術を知らない人間。自分も含め、絶望感とあきれることしかできないのは、ちょっと辛いものがあるね。


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昨日、初めての母の訪問入浴。これは父のときにもやっていただいたサービスで大方はわかっていたが、寸分の違いもなく、当時のままの道具とやり方でやっていた。手際は頗るいい。時間も正味50分ほど。湯船に浸かっているのも30分はあった。詳細はここでは割愛。お値段は1割負担で2300円ほど。実費なら2万3000円ぐらいとなる。

 

介護の現場、特にヘルパーさんと呼ばれる方の入れ代わりは激しい。いわゆる3Kと言われる職場という認識。いろいろな被介護者がいて大変な面もあろうが、それはどの世界も同じこと。総じて物言わぬ消費者であって、仕事は意外なほどスムーズにいく。


ヘルパーには資格を持っている人もいるし、いない人もいる。持っていなくても派遣業務はしている。これが違反か、違反でないかは定かではないが、多分、事業者に有資格者がいれば事足りるということか。


どの業界であっても、今やアルバイト産業が主流だ。一昔前は外食チェーンがアルバイト産業、3K産業、マニュアル産業と言われていたものだが、今は皆等しくアルバイト産業もしくは派遣産業だ。


つまり、当事者は時給単価で自分を推し量る。3時間働いたから3000円。今月120時間働いたから12万円だと計算する。至極当然な話

そんなアルバイト産業も評価制度がある。今月は時給860円。入社して3か月経ったから、遅刻もないし、クレーム処理もちゃんとできるから、来月から30円アップするよと言われ890円となる。


【これは余談】だが、

時間帯によってリーダーがいて、労務管理、金銭管理、物品管理を代行する。それによって、以前は社員が行っていた仕事をアルバイトリーダーが行うことで店のマネージメントは進んでいく。つまり、社員がいなくてはいけなかった時間帯が少しずつ少なくなっていった。それによって社員数は少なくなり、その社員たちはほかの仕事に向けられるという利点があった。最終責任(クレーム処理・数字結果責任)は、その店の店長がすることなるが、クレーム処理はあくまでもイレギュラーなことであり、数値責任は、その店の全社員の責任ということなる。


【介護の現場】

ヘルパーさんの話を聞くにつれ、彼ら(彼女ら)には、その評価がない。つまり、幾らやっても時給単価は変わらない。真面目に一生懸命やっても変わらない。不真面目に適当にやっても、その行為に対しての評価はない。

介護の現場は密室であり、ヘルパーと被介護者のみの場合が多い。もちろん、同居家族いれば、目は届くわけで、こうしてほしい、ああしてほしいと要望なり、改善を望むことはできる。衆人環視の目はある。


しかし、最終的には夫婦は同時に次の世界に行くわけではない。どちらかが取り残される。そして、残された方の一人は、否も応もなく介護の世話になることになる。そこには衆人環視の目はないことになる。

 

虐待とまでは言わないが、そのヘルパーさんは、家族の目を全く気にせずに介護をすることができる。つまり、自分のペースで、自分のやり方での介護ができるわけだ。

誰でもそうだと思うが、誰かに見られて仕事をすることほど緊張し、嫌なものはない。

それが被介護者のためになっているか、なっていないかよりも、自分の都合での介護ができるということになる。


残念ながら、ヘルパー事情での介護進行を、それも違う人での介護進行を度々見てしまった私としては、衆人環視でないことと無評価という実態が根本原因なのではないか。


たった10円であっても来月から時給が上がれば、それは励みになるわけで、100時間働く人は1000円の収入アップとなる。「じゃ、もっと頑張って時給を上げよう」「30円時給が上がったから、50時間で1500円、100時間働けば3000円のアップになるから、もっと働く時間を増やそう」「ほかの職場に行けば時給1000円、ここにいれば時給1030円だから、やっぱりここで働こう」。


そういう値踏みをすることは決して悪いことではなく、人は皆、お金を稼ぐために働き、自分の幸せ、家族の幸せを実現するために働く。


もちろん、事業所によっては評価はしているとおっしゃるところもあるかもしれないが、まだまだ全体的に見れば、そんなところは少数派に過ぎず、決してヘルパーさんたち、介護業界のためにはなっていないことをここに記しておく。

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