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家づくりは一回では成功しない(第169回)--BMとGL [我が家]

2021.12.9

こんにちは。

昨日はしっかりと雨。空に雲があるから放射冷却はなく寒くはならない。そのおかげで家の中ではふんわりとした空気感。思いの外、暖かい朝でした。

早朝から軽くピアノの練習・・・・・とはいえ、練習の「レ」の字にも追いつかない上達度合い。ユーチューブを見ながらフムフムと思いながら弾いているけど、両手を別々に動かすことがこんなにも難しいこととは知らなかった。でも、ぼけた頭にはいい刺激。この寒い朝(室温は16℃位)なのに、弾いていると体も頭もポカポカしてくるから不思議。ロートレにはいいかもしれない。まずは左手でルートを押え、右手でコードを押える。コードもギターとはまた違うので少し戸惑う。覚えることはたくさんありそう。

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では、家づくりの話。

【地盤】

今回は建てる前の土地の地盤がどうあるべきかを考えたい。

家をつくるには当然土地の上に建てるわけで、その土地が「道路及び隣地」からどのぐらいの高低差があるかは頭にたたき込んでおかなければいけない。家をつくる場合、往々にして家の「間取り」に頭が行きがちだが、昨今の異常気象を鑑みると第一優先に考慮すべき項目の一つ。せっかくの新築が水浸しになっては間取りもヘッタクレもないことはご理解いただけると思う。これは設計時の問題だから、施工業者の管轄と思いがちだし、それは半分以上当たっている。

つまり、更地の段階で、BM(マンホールの蓋)があそこで、そこから30センチ土を入れると、家は基礎を含めて60センチになり、30×500×500立法㎝の土を入れる予定です、なんていう説明をしてくれるところはほとんどない。しかし、家を建ててから低かった、高かったと騒いでも、もうどうすることもできないことは誰の目に明らか。甘んじて泣きを見るのは、顧客である我々だということを忘れてはいけない。大金を叩いて建てる貴重な経験。慎重の上にも慎重に期して間違いはない。

それを防ぐには、やはり、土地の高さ(地盤面の善し悪し)を十分に把握しておかなければいけない。

でも、図面を見ても何も分からないぜ、と思う方は多いけど、よくよく見ていると、いろいろなことが書いてあることが分かってくる。これは建て売りであろうと、オーダーでの家であろうと変わりはない。建て売りの場合は、その家の平面図を不動産屋に見せてもらえばいいわけで、その図面のコピーをいただき、しっかり家で解析することをお勧めしたい。もちろん、現地での実査も必要なことは言うまでもない。

【BMとは】

現状の敷地に対して基準となる高さ。このBMを基準(BM±0)に周囲の高低差を表し、高いところは「+」、低いところは「-」で表す。

家の設計図--特に敷地全体を現しているものの周りには、数字がいろいろ書いてある。よくよく見るとGLとかBMという表示があるはず。

これは拙宅の図面。

赤枠で囲ってあるが、BL=GL-260とあったり、その下には「-110」とか「-100」とある。

BMとGLInked001(加筆全体図) - コピー (2).jpg

 

 

通常、BMは絶対に動かないものを基準にしており、例えば道路のマンホールの蓋とか、境界杭など。そして、BMを基準として設計GLを設定していく。

 

【設計GL】とは。

GLとはグランドラインと言い、その敷地に対して建物を建て完成した際の地盤面の庭の高さを指す。実際にある敷地の(家を建てる前の地盤面)は「現況地盤」と言い、
BMから「現況地盤」がマイナスの値であれば、現況地盤は低いレベルにある。

 設計GL=BM+200。

この地盤で、設計GLをBMより高い位置に設定すると「現況地盤」と設計GLの間は盛土をして造成する、ということ。

この「高さ設定」を間違えると道路や隣地の雨水が敷地内に入ってくることになり、当然、建物完成後の外構工事にも大いに影響が出てきてしまう。玄関のアプローチ計画やスロープの計画など、この段階になって初めて分かる場合もある。(施工会社はプロですから、その前段階で気がついているはず。)

しかし、間違えましたとお客様には言えないから絶対に言わない。注文建築のときは、外溝も当然注文だから、別業者が大体施工をすることになるが、そのときアプローチの角度がとれないとか、玄関の階段が2段あるところが、1段、庭の高さと同じになるため、1段は丸々土の中に隠れるなんていう失態が明らかになる。


お恥ずかしい話ではあるが、図面の左下を見るとき「+130」とある。上の説明でいくと拙宅のGLは左下の道路端と比べると13㎝低いということになる。つまり、「+130」のところと玄関をまっ平らに結び、テニスボールを転がすと、間違いなく玄関までまっしぐらに転がるということになる。

上のBMとGLの説明はプロの方が書いたものを要約したものなので、さほど間違ってはいないと思う。私自身、この説明を何度か見直し、「ああ、そうか」と今になって思うところが多々あったことは、なんとも不甲斐ない限り。

あと一つ。拙宅には以前、大きな木が多く生い茂っており、それを抜根をしたため、より多くの土を入れなければならないということがあった。設計士は、その目算を誤ったというところが大きな原因の一つであろうと想像される。

それから、私が気づくのが遅れた原因としては、工事期間中、拙宅の庭から玄関まで、ずっと敷物(プラスチック製のボード)が一面に敷かれていたため、凹みが覆い隠されていたためだと思う。

DSC_1694.JPG




これが当時の写真。運良く残っていた。

お恥ずかしい限り。




プラスチックのボードを剥がしたら、下はぬかるみ状態。












DSC_1692.JPG





ここが玄関。階段が2段あるけど、1段は完全に土とイーブンとなった。
















DSC_1690.JPG







玄関から道路を見たところ。車の左前方が「+130」の隣地との境界。

水は高いところから低いところに流れる。

「水はウソ、つかな~~い」と冗談を言っておこう。

当然と言えば、当然の原理。

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