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水窪ダムのバスは素直だ(8) [生活]

2017.9.3


釣りに全く興味のない方にはおもしろくない話が続く。でも、結構自分にとっては生々しいというか、喜ばしい記憶なんだろう。かれこれ20年も前のことだけれど、しっかりと思い出した。だから、今日もバスの話です。


私にとっては、初めての入れ食い。所詮、疑似餌釣りだ。つまり、疑似餌は生きているわけではないから動くわけもなく、こちらでせっせと、ああだ、こうだと想像をめぐらせてルアーを動かすわけで、その想像が当たったのか、当たらなかったのかもわからないまま、釣果がよければ「今日のやり方は当たった」「バスの動きを掴んだ」勝手に思い込む恋愛と同じで、こっちの思い込みというのも、結構、自分自身を前向きにさせる原動力になり得るかもしれない。


あるとき(これは全く違う場所の釣りのとき)全然釣れないので、疑似餌ではなく、生の餌を付けてやってみた---これは通りがかりのおじさんが、「おい、疑似餌じゃなくて、これを付けてみろおもしろいように釣れるぞ」と言って、大量のザリガニを置いていったことがあった。


もちろん、疑似餌にはザリガニもある。そのときも疑似ザリガニを付けてやっていて、全然釣れないのを、通りすがりのそのおじさんは見ていたのだろう。

 


生ザリガニを付けた。まず第一投、入れた途端フィッシュ~~!

そうなんです。生餌に勝るものはないんです


2投目、これもすぐきた。しかし、それではおもしろくないので、少し食い込むのを待っていたら、ドンドンドンドン食いついて、深みに引っ張っていく。疑似餌のときは一瞬のタイミングが勝負の分かれ目。ぼーっとして食い込むのを待っていたら、直ぐに離れていってしまうのに、やはり生は強い


でも、ここで気がついたのだが、何回かやるうちにおもしろみがなくなってしまった。釣れるとわかると全然おもしろくないわけで、やはり、何回も何回も空振りをしてからやっとの思いで釣れる。1日何百回も竿を振って、やっと1匹。だからおもしろいのに気がついた。


【バスへの思い込み】

あるとき、相棒と二人で釣りをしていた。彼がキャスト。と同時に、私の右手前方の水面をものすごい勢いで彼のほうに波紋を引いて動くものがあった。直ぐにヒット。やはり、彼はうまいなと感じた。



すると彼は、「ね、このバスは、そこの葦の根元にいたんだ。そこにきっちりとキャストしたら釣れたんだ。葦のキワじゃないと今日は釣れないよ」


それは違うよ、今、俺の前をすごいスピードで君のほうに走っていったのが食らいついたんだよ」




とは言わず・・・・・・・・・・。



「そうか、わかった。根元と底だね」


そのとき、彼の思い込みを削ぐ勇気を、私は持ち合わせていなかった。


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