2020.6.29

こんばんは。

今日は思いの外早く仕事が終わり、午後は芝刈りを少しやった。1カ月ほど前、以前住んでいた家を修理していたときは毎日のように大工仕事をしていたものだから、腰が悲鳴を上げていた。毎日の暖かい風呂が腰痛の唯一の癒しであり、実際、一晩寝るとものの見事に痛みは治まった。そのときは腰が耐えきれず、今やっていること(電動ノコで箪笥をちょん切っていた)が終わる前にこの腰が砕けてしまうんではないか。どっちが先だろうと思っていたが、そのことから開放されて、ここしばらくは腰痛などは全く忘れていた。腰痛は乗り越えられた。そんな変な自信があってから、最近は余り腰に気を回すことはなかったし、腰を使っても何ら痛みを引きずることもなかったものだから、あのときの痛みは「年のせいか」とガッカリしていたのだけれど、どうもそうではなさそうだということで気持ちは前向きになっていた。前置きが相変わらず長いが、それで久々の芝刈り、芝刈りバサミを使って畳み10枚分ぐらいをやり、その後、ランニングと思っていたのだが、「あれっっ?」と結構腰が痛む。ギックリではないが、ずっしりと重い。で、ランニングは断念。

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そんなどうでもいい老骨の話は別にして、やはり、人間はとるに足りぬ馬鹿者だという話をしたい。

もちろん、そんなことは分かっていた。はっきりと意識(認識・・・と言うべきかと思うが、この言葉、私は余り好きではないので極力使わない)してことではないが、ぼんやりとビルの向こうに太陽が沈んでいくのを見て、きっとこの太陽と同じ運命なんだろうなと思ったのは、たしか30年ほど前。

当時、日本経済はどん底にあり、多くの企業がデフレーションに悩んでいた時期でもあった。今までの価格では売れない。だからディスカウントする。1割引・・2割引・・3割引。中国の台頭ということもあったかもしれない。百円均一ショップなるものができたのもこのころに符号する。もっと正確に言えば、百均はもっと前からあったらしいが、我々庶民がそれを認知し始めたのは、平成に入ってからだった気がする。そして、ユニクロの登場。

百均は私たちの生活様式を結構変えていった。以前は4本で350円、8本で620円だった単4電池が8本でたったの100円。高くて買うのをあきらめていた帽子フック。帽子が風が吹いても飛ばないクリップ付き紐。たまに乗せてもらっていたバスボートには帽子のクリップは必須アイテム。百均ができる前は安くて600円、高いものは1000円は下らないものだった。それがたったの100円。デザイン的にもかなりいい。私の家の家計は大いに助かった。百均ができた当時は、いずれ直ぐに飽きられると踏んでいた私にとって、今でも結構な入店者を見るにつけ、百均企業の企業努力に頭が下がる思いだ。

ユニクロも同様に安くていいものを手に入れることができた。当初、フリースという素材?名前?・・・よくわからないが、「フリースを買いに行こう」と言って家人と一緒に言った記憶がある。ほかにも下着、靴下、パンツ、ニット帽、ボロシャツなどなど、私はほとんどをユニクロで買う。今年、我が家でコロナ蟄居(ちっきょ)となった身は上から下まで、当然下着まで、すべてがユニクロであったことを発見した。2年ほど前の話だが、ユニクロのお店のワゴン(ここは私の定位置)で直し済みのスーツが1着入っていた。どこも悪いところが見つからなかったので、ひょっとしてサイズが合えばと思って試着したところピッタリ!そのスーツはなんと・・・・1300円。今はそれがもっぱらの私の仕事着となっている。つまり、24時間丸々ユニクロ御用達ということ。

・・・・で、ここからが本題。

安いものは確かにお財布の負担は軽くて済む。百均を考えてほしい。飽きたら別のものを買えばいい。100円だから。もしそれが100円ではなくて980円だったら、530円だったら、あのとき買い換えなかった・・・・・・・・・・・・・・はず。

ポロシャツだって、靴下だって、Tシャツだって、1着830円→2着で1480円、1足230円→5足で1000円,1着980円→今週末までなら1着500円。安いから買う。安いから捨てる。安いから、お財布に優しいから・・・・・その繰り返しがもう何十年続いているんだろう。

「安いことはいいことだ」こんなキャッチフレーズを遠い昔に聞いたことがあった。しかし、今は違う「安いことは地球に悪い」。

安い→買う→飽きる→買う。この繰り返しがデフレ経済の商品の流れ。確かに消費者は新しいきれいな商品を何回も何回も手にできる。しかし、その靴下、シャツ、ニット帽、どれほどの土を酷使し、どれほどの水を使い、どれほどの移動手段を使い、どれほどの廃棄物を増やしているのか。それがこれから来るであろう大災害、何百年に一回の大災害につながっていくということを我々は気がつき、止まらなければいけない。


でも、きっと止まらない。それが人間・・・・・・のような気がする・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そうであってはほしくないけどね。