2017.4.22


山村荘の周りは自然豊かないいところだ。四季の移ろいは言いようもなく美しい。特に春、新緑のころは魅力的だが、秋から冬への境目の寂しさは、春夏と対比することもあり、強烈であった。


1本の木しか見ないことが多い都会では、新緑といっても「新しく芽が出たな」ぐらいの感じで、余り感じるところもないのだが、それが何百本と何千本と広がりをもって目の前にあり、その一葉一葉が日に日に新しい赤子の手ような柔らかさとまぶしい緑を添えて開いていく様子を見るにつけ、それは絶句、感銘、驚き、筆舌し難い・・・どのような言葉を使えばいいのか。言葉には表せないほどの美しさであった


高原の四季のスピードは速く、短い。新緑のころが盛りを過ぎると短い春が訪れ、すぐに夏を迎える。早春、初夏の期間がかなり短い。都会では春だと言いながら、桜は1~2週間の時間があり、その後春を迎えるが、ここ霧縦高原ではやっと春だと思う間もなく暑い夏になると言っても過言ではない。だから、植物も一斉に咲き始める。すべての草花が短い夏を我先にと謳歌するように咲き始める。桜も標高が高いためか、オオヤマザクラとか、ミヤマザクラというちょっと違った種類が咲き乱れる。これもまたポツンポツンと咲いているが、それがまた可憐で美しい。