2018.10.16
こんにちは。
薄日が漏れてきました。朝方、今日で棟梁が最後というので、お店のオープンに合わせ手土産を買って急ぎ戻ってきた。
現場に着くと、そこには棟梁の姿はなく、ほかの職人さんが二人いるだけ。しまった、買ったお土産が無駄になったな、まあ、いいや、これも縁だからな、仕方ないと思って、現場の写真を撮っていたとき、彼は現れた。
棟梁「おはよう~ございます」
いつもと違って、どこかさわやかな挨拶。9時過ぎに来ることはないので、最後の片づけだけに来たことは明らかだった。よかった。
ふとその向こうを見ると、その後ろに見慣れない女性がいた。彼女に棟梁は何かを指示していた。
棟梁「箒を持って履いてくれ」
女性「わかった」
私「おはようございます。奥さん?」
棟梁「うん」
職人さんは大体言葉すくなだ。棟梁もご多分に漏れず寡黙。
棟梁「いつも最後は連れてきて手伝わさせるんだ」
私「仲がいいんだね」
よかった。手土産は無駄にはならなかった。
車に戻り、先日いただいた竹の子のお礼も言いつつ、7月の酷暑からの4か月間のお礼を言って戻ってきた。
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今日から4~5日かけて東電の元社長、副社長らの裁判が始まる。
詳細は皆さん新聞を読みご存じだと思うが、津波の到来を知っていたか、その高さ15メートルを確認していたのかどうか。
当然ながら、彼ら被告側は「それは知らなかった」「そういう認識は全くない」「地震予知の長期予測は根拠がない」と言うおつもりだとか。
当時の部下は、津波対策の実行に移すために土木部会等に調査を依頼したりして、その準備を着々と進めていたが、最終的には彼らの先送り発言で、その計画は頓挫することになったということだ。防潮堤など、そこにはお金と時間がかかるという現実があり、彼らは利益優先の企業人として、実質的な先送りを判断したのだろう。
しかし、彼らはそれを認めない。
原発は内部規定として、電力消失などはあってはならないという規定がある。
しかし、それは現実に起き、今現在も全く終息できていない。東海第二原発では、運良くその対策をしたため、事なきを得ていることも忘れず記憶に留めておかなければいけないことだ。
東電側(被告人)は、地震の専門家会議が熟議して出した長期予測をも根拠がないと言う。
そうおっしゃるなら、15メートルを超える津波が来ない予測を出すべきだは思うが、当然、そんな論証も彼らができるはずもなく、ただただ、時間を浪費していく。
これで裁判官諸氏が「被告人は無罪」という判決を下したならば、我々日本国民は、何を信じていけばいいのかを教えていただく必要がありそうだ。
東日本から7年が過ぎ、東電も福島も何も解決に至っていない。その責任は誰がとるのか。
この事件のみならず、誰も責任をとらない、とらなくてもいい風潮が日本中にはびこっている。
それは決して日本の、日本人にとってよいことではない。