2017.11.20


隣の町内の人が引っ越しをしていった。突然のことだ。


直線距離にして50メートル。家数にして8軒隣。どんな方で、家族は何人か、通り一つ隔てると全然わからない。顔を見知っている程度。昔、犬を飼っていたときに、その方も飼っていて、うちの雑種犬がその方の犬を非常に好意を寄せていたのを思い出した。もう10年も前のことだ。


どこに行ったんだろうか。歳の頃は私と同じぐらいか。私がここに引っ越ししてきて20年を超したぐらいだが、彼は既にもう家を構えていた。独身という風体ではなかったが、ご家族を見たことはなかった。


ご近所の皆さんは知っていたのだろうか。人生の最終コーナーをどこで、どんなふうにお過ごしになるんだろうか。最終コーナーを決めかねている自分にとっては、頗る気になる事象であった


また一つに確実に変化があったことだが、一月もすれば、ほとんどの方の記憶から消え去っていってしまうだろう我が街の小さな小さな出来事だ。