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マツコの本音 [生活]

2021.10.4

こんばんは。

体は何となくバランスを保っているようだ。今は平均台に足を乗せ、ゆっくりと前進している感じ。だから少しでもバランスを崩すと落ちてしまうだろうからして、必死にもがく。若いころは幾ら、どんなにもがこうとも体に響くことはなかったけど、今は違う。そのもがきも心持ちゆっくり、丁寧に、おっかなびっくりにしている感じ。そのスローな動きはジジイのジジイよる、ジジイのための動きだから、決して前向きなことになっていない。

若いころは、その平均台の幅は1メートル以上あって、よほどのことがない限り落ちることはなかった。人生は時の長さも大事だけれど、横の全幅も忘れてはいけないのを今、気がついた。

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先日、9月最後の日だったと思うが、マツコデラックスが出ていたテレビで、彼女の言った言葉が妙に真実っぽくって心に残った。

ご存じのように、彼(彼女)は海千山千の強者だから、言うことのほとんどと言っては大袈裟かもしれないが、決して本音では語らない方だと見た。彼女(彼)(もちろん、マツコじゃない人)の世界の人間と一度だけ同席せざるを得ないことになったときがあった。こっちは2人、あっちも2人。彼らとは初対面。その酒屋でばったりと出くわしたけの関係。我々は深夜の3時ごろ酒場に到着。それから飲み始めた。入店した当初は、ほかにも何人かの客はいたが、彼らが絡み始めたころには、私たち4人以外誰もいない状態となった。朝になり、7時ごろになり、さあ帰ろうということになった。私たちは、私たちで帰ろうと思っていたところ、彼女(彼)らが「新宿まで送っていけ」と言い出した。そのころには既に化粧どころではなく、まさに男そのものになっていた。仕方なく「じゃ、行こう」と言ったが、その送り届け先は「新宿だ」と言い出した。その酒場は千葉の片田舎だ。

外は既に通勤の人でごった返していた。「ゲッゲッゲッ」と思ったが、相方が「うまく、まこう」とこっそり言った。何か算段があるんだろうけど、元来、酒が全くに苦手な私は、こういう場所は全く疎いので、何も思い浮かばない。

送る、送らないを言いながら、やっとのこと店を出た。眩しい朝日が、彼らの格好を益々街から遠ざけ、誰もがみんな遠巻きにして眺めるばかりだった。すね毛はどこまでも黒く、しかしながら妙に長い足にミニスカート。ミンクだと自慢はしていたけど、得体のしれないコード。そして、厚化粧。さもありなん。

彼らは「新宿だからね」と念を押し、益々声髙に罵り始めた。やっとのこと、ロータリーまでたどり着いた。駅前にはタクシーがたくさん客待ちをしていた。彼女(彼)らは言った「今の時間、新宿まで行ってくれるタクシーなんかあるわけないから、あんた送ってよね」と言ってきた。いつの間にか1対1になっていた。

とっさのこと、ロータリーのタクシーに私は走った。窓越しに運転者と話すふりをして戻ってきた。そして、彼女(彼)に「あのタクシー、新宿まて行ってくれるそうです」とうそを付いた。運良く、彼女は素直にそのタクシーに向かってヨロヨロと歩いていった。

その後、どうなったかは知る良しもないし、知りたくもないが、今となってはいい思い出となった。

いやいや、本当は別のことを書こうと思っていたんだけど、また脱線。マツコさんの気持ちはまた今度。

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