決して忘れていけないもう一人の行方 [新聞記事]
2021.5.8
こんばんは。
今日は一日いい天気。黄砂が来るとは言っていたけど、千葉の上空は若干のくすみがあったけど、そんなには感ずることなく日没となった。
日本人の悪い癖と言っては言い過ぎかもしれないが、時間とともに事件は過去のものとなってしまう。当事者にしてみれば、その時から時間は確実に止まってしまうわけで、おいそれとは忘れるわけにはいかない。我々日本人は感覚としてどうなんだろう?自分は上流なのか、中流なのか、下流なのか。日本の世情はミヤンマーみたいにひどいものではないし、平和惚けとまで言われるように「平和」で「中産階級」的で、権力者からの威圧を受けることもないことから、平凡ながら自由を満喫できることに満足してしまっている国民。だから、他人事の事件は、目の前にあらわれれば目を細めるものの、その意識は一瞬で過去のものになってしまうが、誰もそのことを異常とは思わない。
しかし、このことはちょっとやさっとでは忘れてはいけないこと。それは次の次がありそうな気配を感じている今、その行方と原因をよく見極め、自分たちの暮らしと生活--平凡ながらにして自由を満喫できる状態--を続けるためにもよく注視し続けなければいけないと思う。
それは「赤木事件」。安倍晋三氏が総理だったときに起こった事件。お忘れの方はまだまだ少ないとは思うが、今回、国側がそのファイルの存在を認め、それを提出することになったと報道にあった。よかった、いい方向にいくと思う方がどれだけいるかは分からないが、きっとその提出物は「のり弁」状態であることは間違いない。おそれと全文が見えるような開示はまずないと思われる。
もちろん、そこにはそうであったんだろうという推測の域を出ないものが多く、総理自身が直接手をかけることはないわけで、当時よく言われた「忖度」という言葉をその周りにいる人間の行いによって、何度も何度も何度もなぞらえられることによって、結果、赤木さんの自殺という悲惨な結末に至ったことは間違いない。
内閣人事局。組織の中にいる方はよ~くお分かりだと思うが、人事はある意味絶対であって、それに背くことは出世の道をあきらめるか、嫌な上司に未来永劫叩かれ続けることを覚悟しなければならないのが通り相場だ。
この内閣人事局は第二次の安倍政権下で彼が国会に提出し成立したもの。当時、政治家の言うことに官僚が首を縦に振ることははなかなかなかった。面従腹背--表向きは従っているように見せ、実は裏では背き続けることが多く、政治家は皆、これではいかんと地団駄を踏んでいたことは確かなこと。内閣が人事権を持つことで、それはなくなり、政策決定等が早く、政がスムーズに動くことになれば、それは国民のためになると誰もが思っていたはず。
しかし、安倍さんは、それをそのとおりには運用しなかった。どんな法律でも政を動かす本人の心持ち次第のところがあるわけで、よい法律も運用次第では幾らでも悪法になるといういい例を彼、安倍さんはつくってしまった。さくらの会を初め、森友、加計、その他諸々すべてを人事に絡めて、官僚を思いのままあやつったことは事実であり、政を私事に見事に転換してしまったことは間違いない。
いずれ近日中に、その開示報道があると思うが、皆さんもよ~く目を皿のようにして見続けてほしいと思う。その彼を再び、この国の総理にすることは、日本の民主主義を力のない、死に体にしてしまうしまうことになることを忘れてはいけないと思う。
そうそう、彼は世界に向けてこんなことを言った。
オリンピック東京開催の最終プレゼンテーションにおける安倍首相のスピーチ。
福島の状況を「The situation is under control」(状況はコントロール下にある)と発言。「私が安全を保証します。状況はコントロールされています」「汚染水は福島第一原発の0.3平方キロメートルの港湾内に完全にブロックされている」「福島近海でのモニタリング数値は、最大でもWHO(世界保健機関)の飲料水の水質ガイドラインの500分の1だ」「健康に対する問題はない。今までも、現在も、これからもない」--その汚染水の海洋放出は約2年後。残念ながら、日本人としても、積極的に東北の魚に手を出すことはなかなかできにくくなるかもしれない。
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