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生きているのがフ・シ・ギ・・・・(4) [生活]

2020.1.28

こんばんは。

新型コロナウィルスで世界は大変なことになっている。先程も武漢に行っていないバスの運転者が罹患したと速報が入った。決定的な悲報は、武漢からの中国人ツアー客を2回乗せたということだ。これでヒトからヒトへは決定的なこととなった。ネズミを食用とする国民性は差別とか、偏見ではなく、ヒトを守る観点から大いにいただけない。うまけりゃいいという話ではない。

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・・・・続き。

私たちは無言のまま坂道を歩いていった。雪は深々と降り続いていた。頭に積もった雪も、肩に積もった雪も、スニーカーの爪先に積もった雪も、ただ我々を黙って押しつぶしているかのように重く感じられてきたとき、誰かが「あっ」と叫んだ。振り向くと友人の一人が滑って仰向けに倒れていた。誰も彼に声をかける者はいなかった。みんな彼に目を向け、大丈夫なことを確認すると再び黙って歩き始めた。まだ、日中なのだろうけど空は真っ白、しかし何となくさっきより暗くなってきたような気がした。どこまで行っても民家一つなかった。聞こえる音は、我々の靴音とかすかな吐息のみだった。

気持ちが折れかかったとき、急に目の前に民家が現われた。思わず、私たちは民家に駆け寄りドアをたたいた。今思い出しても、どんな方だったのか全く記憶には残っていない。そして必死にお願いした。「すみません、電話をお借りできませんか?」多分、私は警察に電話をしたんだと思う。お礼を言って、100円を渡したような記憶がある。

そこが大体半分ぐらいであろうか。時間にして1~2時間経過しただろうか。そんな大事故を起こしたものだから、今何時だとか、何時間歩いたとか、お互いに確認する余裕すらなかった。アキレス腱の上から血が出ていたためか、流石にその近辺に痛みを感じ始めていたとき、やっと麓の駅近くにたどり着いた。そして派出所に転げ込んだ。正に転がり込んだと言うにふさわしく、衣服はびしょびしょ、疲れ切った様子から警察官はさっき110番をした人間だと理解していたようだった。

警官は2~3人いたようだった。それぞれ別室に呼ばれ、順次聞き取りが行われた。お互いの供述に違いがないかを調べているようだった。

そこからは何も覚えていない。どう帰ってきたのか。友人たちと何を話ながら青梅から東京までの長い時間を過ごしてきたのかは全く覚えていない。それは47年前という青春の甘酸っぱい思い出・・・・・・という話では片づけられない重い絶望的な時間の話だからかもしれない。

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