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学生村(24)--恋の花咲くときもある [学生村]

2017.9.15


学生村は当然ながら男もいれば女もいる。部屋は皆襖越しでの仕切りのみだ。そんなスリリングな夜を過ごした御仁は多いけれど、そんなことは思ってもみなかった私は、いつも離れの20畳一間に一人という状態だったから、母屋でのワイワイ楽しいお茶会とか、各部屋の生活音に気を取られることとは全く無関係であったわけで、結構楽しいことも多かったのかいと今の今に至って想像した次第。


夕食後、お風呂に順番に入るわけだが、男湯、女湯と分かれているはずもなく、「次の方、お風呂、どうぞ~」という声に従って、皆順番に入っていったということらしい。では、自分はどうしたのかというと、やはり、母屋で終わった後、最後の人間が「お風呂どうぞ~」と言いに来るので、その声を聞いた後、いそいそと母屋に入浴しに行った


離れにも一応風呂はあった。じゃ、いつ使うのか。それは真夏のピーク時だ。真夏のピーク時は、母屋もお客さんでいっぱいになるので、離れのお風呂は稼働することになっている。

そのときは、女性を除く常連客は皆離れの風呂に入りに来た。


その中で結ばれたのはたった1組。常連は総勢10組ぐらいずついたのだが、2組カップル成立、1組が結婚までたどり着いた。結構、縁はなかったみたいだ。


そのたった1組。今はどうしているのか全くわからないが、別れたという噂話が流れてこないところをみると無事平穏に暮らしているのであろう。


結婚までたどりつかなかった1組は、いいところまでは行ったらしいが、青春の甘い思い出を昨日のことのように熱弁しているご本人を見ていると、彼らにとっては酸っぱ過ぎる思い出のようだった。



 

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