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誤認逮捕されていたら、どうなっていたのかな(2) [生活]

2017.6.15


前回は話が脱線してしまったんで、軌道修正。表題どおりに誤認逮捕について書き留めたい。


今から30年も前のこと。私が出社時、駐車場に車をとめ、店に入ろうとしたときのこと。2人の男が私に向かって歩いてきた。


しかし、その顔を知らない。何だろうと思って歩みをとめた。出社時となると、もう既に個人の人間ではなく、その企業の顔を背負って立っているので、知らない人間に対しても、一応、丁寧に接するように習慣づけられていた。


私「何か・・・」

男A「〇×警察の者です」

警察手帳を私に見せる


私「何かありましたか」

男A「〇×さんですか」

私「はい」

男A「ちょっとお聞きしたいんですが、3月の23日、何をされていたかお聞きしたいんですが・・・」

私「3月23日? 私、ですか?」(今日は6月28日だ、3か月も前の話だ。何をしていたかなんてわかるわけないだろうが)

男A「ええ」

私「店に行けば、日報がありますから、それを見てみましょう」

男A「お願いします」


私は急いで店に入り、日報をめくった。3か月前の日報を見た。私は休みになっていた。

そうか、私は休みだったんだけど、家族で何をしたかなんて覚えていないよな。家族に聞けばわかるかもしれないな


私「休みでした」

男A「そうですか。〇×あたりに行ったこと、ないですか」

私「そこら辺は全然通りませんね」

男A「そうですか。わかりました。結構です」


刑事と思しき二人組は帰っていった。一人は全く無言だった。私の顔をじっと観察していたんだろうか。


男A「そうですか 公休でしたか。家族の方の証言は証言にはなりませんから」

私「ムムムムッ、そりゃ困った」


その後、1週間ぐらい経ったころ電話があった。

従業員「吉田さんから電話です」

私「吉田さん? 知らないな」

私「はい、代わりました」

吉田「先日はありがとうございました 〇×警察の吉田です 公休の件ですが、どこで何をされたかわしかりましたか?」

私「いえ、わかりません わかったとしても、家族と一緒でしたから、家族の証言はとれても、第三者とは誰とも話してはいなかったと思います」

吉田「そうですか わかりました お手数をおかけしました」


電話は切れた。


警察とは名乗らないんだ

意外と丁寧な対応だったな。

Aさんではなかったな。もう一人の人が吉田というんだ。


そんなことを思いながら、一体何の事件だったのか。

後日わかったことなのだが、事件のあらましはこうだ。


当時、ダストボックスといって、道の要所要所には鉄の大きなボックスが置いてあり、そこに各家庭で出たごみを、各人が捨てるように決められていた。それを定期的にごみ収集車が集めに来るという段取りであった。


その中にバラバラ死体が入っていた。第三者の証言として、そのダストボックスに死体が放り込まれたころ、近くに赤い車がとまっていたという情報があり、赤い車の持ち主を徹底的に当たっているとのことであった。


当時、私は赤い車を乗っていたものだから、それの対象になった。


その事件は全国版にも大きく載り、若い女性--新宿のディスコ--川で死体の一部---ダストボックスにも死体の一部---ショッキングな事件なので、かなりセンセーショナルに報道された。

30年も前のことなので、ご記憶の方は少ないかもしれないが、そんな事件の末席?に私は置かれていた。


その後、何事もなく、時は過ぎ、あるとき投げ落とされたと思しき場所を通ったとき、橋の欄干にその事件の立て看板が薄汚れて立てかけられていた。


そうか、まだ解決していないんだ




そんなことは皆忘れていたわけだが、その事件は解決されていない。怖い話だ。

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