SSブログ

オナガを久々に見た。 [生活]

2017.2.27

我が家の白梅も盛り。長い冬の殺風景な庭に、日差しとともに白梅の妙に頼りげな色がまぶしく目に写った。

「春なんだですね」 、「きれいな梅の花」、「〇×さん、見てください。いっぱい」、「わぁ~、初めて見ました?  あの鳥なんて言うんですか」

そんな看護師と母との会話。母はそのほとんどに返答はない。しかし、看護師さんは一生懸命に声かけをしてくれる

「暖簾に腕押し」とはこのことだといつも思うが、この問いかけが母には大切な時間だ。

そんな看護師さんの声を背中で聞きながら、ふと窓の外を見た。久々にオナガだ。それも集団で隣家の雨樋につらなって留まっている。最後に庭にオナガを見たのは、もうかれこれ15年以上も前だろうか。いつも車窓の窓とかで、遠く、高く飛んでいるオナガを見たことはあったが、最近はとみに見ることは少なくなった。

昔、我が家の庭に大きな桐の木があった。スッと伸びた桐の木には、いつも大量のオナガの集団が来ては羽根を休めたり、地面に近くまで下り、餌をついばんでいたものだ。オナガはあのときのまま、きれいな毛繕いされた魅力的な肢体を見せてくれた。リズムカルに動く長い尾っぽも、ツンツンと軽やかで、妙に自分もその動きに合わせるような錯覚を覚えたのは、あのときのままだ。

そんな昔を追い出しながら、母の排泄も終わり、安堵の安らぎの時間に移っていった。

毎週毎週、看護師さんにはお世話になっている。この方たちの頑張りのおかげで、また一日一日を母は生きていく。


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント

トラックバック 0