母の話(7) [母のこと]
2016.9.21
母を少しずつよくはなってきているかな・・・。
とは言っても、スプーン1杯・・2杯・・3杯の世界。
朝食はいつもテーブルに座って食べてもらっている。
先日、いつものように1時間をかけて朝食。
何となくソワソワ気味の母。ベッドに行きたいことに気づきベッドへ。
両手を私の肩に回してもらいベッドに移動中、急に体が重く感じた。
「どうした? まだだめだよ、行っちゃ」、多分、そんな言葉を発したような気がする。
彼女の目は、明らかに生気を失っていて、全く母の目ではなかった。
急ぎベッドに横にした瞬間に、彼女が正気に戻った。
目ははっきりと私を見据えた。
「大丈夫、気を失ったみたい? 血の気が引いたの?」
「そうだね、す~っとね。でも、ダイジョウブ」といつも意思の疎通ができなくなっていた母から
久々に言葉らしい言葉を聞いたような気がした。
ほんのわずか一瞬ではあったが、母との意思を確認したことは非常にうれしかった。
そんなちっぽけな癒しの繰り返しが、母とのエンドレスかもしれない介護生活を支えていく。
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