通貨相性はあるのか(77)

第77回 人間は感情の動物ですから、通貨に対しても感覚的に、豪ドルは好きだけど、米ドルは嫌い。
理由は、スワップとか、通貨の動きの問題であるとか、あのときいい気持ちにさせてくれた通貨が豪ドルだからとか等々。

もし、あなたが好き嫌いで通貨を選ぶとしたら、それは間違いこの上なく、確実に失敗を繰り返す。

私の友人----私よりも思慮深く、証拠金取引においても、株においても先輩である彼は、私の説明に首を立てに振ることがありませんでした。つまり、理解に至っていないということです。

彼に私は、こう聞きました。

「通貨は何をやっているの?」、「スプレッドは幾つなの?」
「米ドルと豪ドル」、「20から200倍」。

彼は、「それは厳しいね、怖くないの」と聞きました。
どうやら、「200倍」というスプレッドが気になったようでした。

200倍だから、200倍の資金を用意しなければならない。
20倍だから、20倍の資金を用意していればいい。そう思っている様子でした。

電話でしたので、なかなかうまく説明ができなかったんですが、それは間違い。
スプレッドが20であっても、200であっても、10枚買って、1円上がれば10万円。100枚買って、1円上がれば100万円。それは豪ドルであっても米ドルであって、南アであっても、メキシコであっても同じこと。
買う単価が20分の1になるか、200分の1になるかの違いだけだということです。

これって感覚的にすごく大きなことだと思いませんか。
だから、私は200倍のスプレッドです。

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